著書「期待している人が辞めずに育つ 女性部下マネジメントの教科書」をお読みになり、 次のようなことを”言いにくそうに”聞かせてくださる方がいます。
- 本当にここまで丁寧に対応しなければならないのでしょうか?
- 女性社員の甘えを助長するのではないでしょうか?
ポイントは、”言いにくそう”に伝えてくださるということです。女性活躍支援という見えない「印籠」があって、率直にものが言いにくいとしたら、本末転倒ではないでしょうか?
管理職が「甘えているように感じている」という認識をもつなら、女性部下に対して冷静に対話を投げかけることが必要です。「あなた自身だけでなく、あなたに続く後輩たちのために、また働きやすい職場づくりのために、いろんな角度から話しあいたい。」と前置きしたうえで、話を聴き、その流れの中で次のことを率直に聞いてみます。
- 私は、〇〇という考え方は”甘え”ではないかと感じるのですが、誤解だとしたら、あなたの考えを知りたいです。教えてもらえますか?
- もしあなたが××の立場だったとしたら、あなた自身でも工夫できそうなことや譲ると職場や後輩にも納得感があると思うことはありますか?
その発言を受ける女性社員が「甘えではないかと感じる」ということばを聞いた途端にカッとなる、感情的に否定してしまうと対話が続きません。「どんなところが、甘えと感じるのか聞かせていただけますか?」と、冷静に事実を確認して欲しいと思います。
当事者同士では冷静になれないこともある、私自身に置き換えてもそうだろうと思います。そのようなときには、話し合いのコーディネートをいたしますので、ご用命ください!
本書が職場内での対話がうまれる、深まるきっかけになると嬉しいです。
さて、冒頭の疑問に対する私の考えは、次のとおりです。
- 本当にここまで丁寧に対応しなければならないのでしょうか?
⇒続けて欲しい女性を本気に増やしていきたいと考えている段階であれば、必要なプロセスです。 - 女性社員の甘えを助長するのではないでしょうか?
⇒一人の事例を一般化して、すべての女性社員の甘えと判断をしてはなりません。女性自身、何らかの事情で視野が狭くなっていて、悪気なく、気づかずに甘えと周囲に思われてしまう言動をとっていることもあります(話し合えば気づくことも多々)。個々人の考えや状況を丁寧に聞いたうえで判断します。
株式会社これあらた ~人と組織の「らしさ」を一歩先へ~ |
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