価値観や思い込みは人に言われても変わらない。相手に変わって欲しいと思ったら?

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各企業における女性活躍の取り組みは、年々進んできています。ダイバーシティ経営を目指して制度や風土を変えることに取り組む企業がある一方で、そういった企業の社員(男女問わず)や顧客先企業のなかに昔ながらの価値観の方がまだまだ多く残っていて、なんとか変わってもらおうと苦労されていることも多いと思います。

昔ながらの価値観とは、「男は仕事、女は家庭」といった性別役割分業意識、「大事な仕事は女性には任せられない」という自分自身の経験等からの管理職の思い込み、「やっぱり女性には男に優しくしてほしいよね」という男性側の論理、「女性だし、これまでやったことがないから、リーダーはムリムリ、家庭のこともあるしね」という女性側の論理等、いろいろあります。

ダイバーシティ経営を進めていくためには、このような昔ながらの価値観、思い込みをもつ人にも、「そうでないこともある」と考えを変えていただく必要は確かにあります。

でも、価値観や思い込みは、人に言われて変わるものではありません。研修で知識や情報をいくら伝えても、納得することもないでしょう。でも、諦めずに、周りから攻めていく。事実を見せると変わっていきます。

ご自身の価値観や思い込みのはっきりしている方は、裏返せば、納得すれば「一番の理解者」になる可能性を秘めています。「最初はなんでこんなことをする必要があるんだ?」と言っていたのにね、と笑い話ができることもあります。誰もがイメージしやすい例でいえば、「この人とは仲良くなれないな」と思っていた人が、何かのきっかけにすごく仲良くなることがあるのです。

相手を変えようと躍起になるのではなく、周りが変わっていき、変わっていくこともいいことだなと感じられる事実をたくさん見えるようにしていく相手に変わって欲しいと思ったら、直球ではなく、変化球で、急がず、じっくりとがコツです。でも、ときには真正面からぶつかってみたいですね。

ちなみに、私の父は私が大学生の頃は「女性は働くものではない」と思っていました。社会人になってからも「女性は無理して働くものではない」と思っていたと思われます。そんなことで、ときどき私は父とぶつかっていました。

ところが、私が30代になっても結婚せずに働き続けてきたなかで、何かを感じてくれたのでしょう。職場の女性からも何かを感じ取ったのだろうと思います。会社で女性の労働条件の向上に取り組んだと聞いています。きっと、皆さんの職場の”変わらない(と思っている)人たち”も、変わる可能性があるという気持ちで接していれば、なにかをきっかけに変わっていってくれると私は信じています。

 
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