おかしな営業電話に学ぶコミュニケーションとディーセント・ワーク

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 今日も会社におかしな営業電話がかかってきました。当社はWebサイトがあり、ぱっとみた印象が2人でやっている会社のような感じはしないからか、営業電話がよくかかってきます(インターホン越しの訪問営業もあります)。でも、これまでかかってきた営業電話・訪問(Web広告・戦略、人材サービス、金融、不動産などいろいろです)の多くが「おかしい」のです。

 本来、コミュニケーションは、相手(顧客もしくは見込み客)のことを知る努力をし、自分(自社)のことを知ってもらう相互通行のもののはずです。相互通行の窓を開くのが、相手(顧客もしくは見込み客)のことを知る下調べであり、ビジネスマナーですね。

 以下、おかしい営業電話から、コミュニケーションの基本を確認していきたいと思います。

基本的なマナーができていない

自社名、自分の名前を名乗らない。もしくは、こちらが名乗っている最中に話し始めるので、よく聞こえない。さらに、早口で聞き取れない。
⇒ 会社名・名前を名乗りましょう。よくわからない相手に話す人はいません。
 相手の話はさえぎらずに最後まで聞きましょう。さえぎられると不快です。
 相手に聞き取れるよう、ゆっくりはっきりと話しましょう。

社名が間違っている

うちの会社名(これあらた)、ひらがなで珍しいことは分かりますが、よく読めば間違えないですよね。。。
⇒ 会社名は何度も確認してから、電話をかけましょう。

事業内容を調べずにかけている

事業内容を見れば、どう考えても必要ないよね、という商品やサービスを勧めてくる。それを告げると、「そうなんですか?」と驚いた口調で言う。
⇒ 自分のことに関心がない人に対して、相手は心を開きません。
⇒ ターゲットにならない会社にかけても時間の無駄です。

一方的に話す

私が社名を名乗った直後から、間髪を入れず、息継ぎもせず?、ずっと自社の商品・サービスの説明が続く。
⇒ まずは簡潔に何を勧めたいのかを伝えましょう。
⇒ 次に必要性や関心があるかを質問しましょう。「○○にお困りではありませんか?」

社長はいますか?と聞かれるので用件を聞くと・・・

「どういったご用件でしょうか?」と尋ねると、「営業でーす!」とあっけらかんと言う。
⇒ 何の営業でかけているのかを伝えましょう。
⇒ 話し方は、商品やサービスの品格・質を伝えるものという自覚を持ちましょう。

 こういう電話がかかってくるたびに心が痛みます。入社以来、先輩に仕事のやり方(意味、楽しさ)を教わることもなく、電話をかけても邪険にされ辛い思いをしている若者がいるという事実。辛い思いから逃げるために、あえて無感情で電話をしている人もいる。一度会って、教えてあげたいけれど、会ってしまうと会社の見込み客リストに載ってしまうからできない。悩ましいです。

 ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)。1999年ILO総会で初めて用いられ、2008年「公正なグローバル化のための社会正義に関するILO宣言」で、その実現が目標とされました。平成24年には「日本再生戦略」においても、ディーセント・ワークの実現が盛り込まれています。大きな目標の実現は、こういった小さな仕事における「働きがい」の積み重ねのはず。

 そういった「働きがい」を感じられる仕事のやり方を推奨している会社、「働きがい」を再生産する人材育成のしくみに血を通わせようとしている会社の支援を小さな力ながら、私はやり続けていきたいです。

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